2008年01月05日

日本の労働分配率〜上がらない給料〜

今日は労働分配率についてのお話です。
労働分配率は、企業が稼いだ収益のうち、どれくらい労働(人件費)に分配されているかを示す比率です。つまり、
労働分配率=人件費/(経常利益+支払利息等+減価償却費+人件費)
です。

日本の労働分配率は、バブルで日経平均が過去最高をつけた1989年でだいたい57〜58%程度である一方、不良債権による平成不況で苦しんだ1997年〜2003年頃はだいたい66〜71%です。

なぜバブル期のほうが低くて、反対に平成不況時に高いのか?

これは、バブル期は人が足りないのでどんどん若い人を雇用したため全体の平均賃金が低下した一方、平成不況時にはかつて若かった人材が年を取って年収が上がっていったからです。さて、最近はどうかというと、2006年はだいたい62〜63%くらいです。企業のリストラが功を奏して、だいぶ労働分配率が低下してきましたが、それでもまだ高い水準といえるでしょう。

労働分配率が高いということは、裏をかえせば、従業員1人当りの労働生産性が低いということを意味します。
だから、依然として労働分配率が高水準である以上、日本企業の業績が回復してきたといっても、まだまだ労働生産性の改善に努力しなければならないということになります。

最近、企業業績が良いにもかかわらず、会社員のお給料がなかなか上がらない理由はこれです。

おまけに、日本経済及び世界経済の先行きが目先不透明となれば、なおのこと企業は人件費の上昇に対して神経質にならざるをえません。

さて、会社で働く従業員ですが、いくらがんばってもなかなか給料が上がらないとなると、働くモチベーションが上がらないですよね。だから、これからの日本企業の経営者は(人件費総額を上げずに)「いかに従業員のモチベーションを維持・向上させるか?」ということを真剣に考えなければならないと思うのです。

年功序列の制度の中で経営の地位に上り詰めてきた人々は、なかなか旧来の殻をやぶることはできないかもしれません。でも、そんな企業は、そう遠くない将来、成長の芽を何も持たず、落ちぶれていく企業になっていくはずです。(いま、日本の企業は手持ちのキャッシュが十分にあるので、経営者にあまり危機感がないかもしれません。そうだとすると、けっこうやばいことになるかもしれません。)

一方、従業員として働く人は、「いかに自分の生産性をあげるか?」ということを意識して働かねばなりません。生産性の高い人は評価されるし、反対に、生産性の低い人は評価を下げられ、いずれ職を失いかねないからです。
昨今のビジネス書の流行は、会社員の危機感の表れなのかもしれません。

私はその昔、初めて転職したとき以来、常に「プロフェッショナルとして働く」ということを意識しながら会社での仕事に取り組んできました。いろんなことがありましたが、結果的にはプロ意識を持ち続けていることが自分自身の成長につながってきたと感じています。プロとしてまだまだ成長できる、そんな思いで今も突き進んでいます。


hyo_san at 11:21 │Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ! 経済・金融 

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